良いマットレス選びの目安にされる体圧分散の意味とは?
体圧分散ということば、インターネット広告などでも目にすることが多いですよね。特に低反発マットレスの機能の特徴として、体圧分散性に優れるという説明がよく使われているのをご存知かと思います。
でも実際にこの「体圧分散」というのは、どんなことを示しているのでしょう。知っているようで実はあまりよく知らない、そんな体圧分散について解説します。
体圧分散てそもそも何?
体圧分散というのは体の一部にかかる圧力、つまり体圧を体全体に分散させて、その負担を軽減させる性質のことです。私たちが横になって寝ているときには、体の全部が寝具に触れてはいませんよね。
もともと私たちの体はゆるいS字を描くような形になっていて、腰の部分が凹んでいます。ですから仰向けに寝ると、寝具には背中の肩甲骨の部分とお尻の部分が当たることになります。
また横向きに寝ると、肩や腰の部分が寝具に当たります。このように一定の部分に体全体の圧力が集中している状態を防ぎ、体圧が全身に均等にかかるように分散させることを、体圧分散と呼んでいます。
なぜ体圧分散が必要なのでしょう
圧力が肩甲骨やお尻に集中してかかっている状態が長時間続くと、寝ている間に筋肉の緊張が緩むどころか、よけいに張ってガチガチになってしまいます。朝起きると腰が痛いとか、肩や背中が凝って辛いという症状は、こうした寝ている間の体圧による負荷が原因となっていることも多いのです。
また圧力がかかっている部分は血液の循環が悪くなるので、自然に寝返りを打ってそれを防ごうとします。そのたびに眠りのリズムが妨げられて、質のよい睡眠を邪魔している可能性もあります。体圧を分散することには、こうした負荷を軽くして、睡眠の質を上げる働きがあるのです。
体圧分散性に優れたマットレスは、圧力を点ではなく面で支えることで、体の1ヶ所に圧力が集中することを防ぎます。その結果睡眠時の腰への負担がラクになったり、朝スッキリと目覚めることができるようになる人もいます。
体圧分散がすべてなのか?
では体圧分散性が良ければそれで寝ている間は体がラクなのかというと、それはまた別の問題です。例えば低反発マットレスのように全体が柔らかく、体全体を包むような寝具は、体圧分散性が高く心地よい眠りが保証されそうなイメージがありますよね。
ところがマットレスが柔らかすぎると、今度は寝ている間にお尻が沈み込みすぎるという問題が起きてきます。さらに体が深く沈み込みフィットし過ぎてしまうゆえに、寝返りが打ちにくいという弱点もあります。もちろんそうなると通気性が悪くなるため、寝ている間の汗でムレやすく寝苦しいということにも繋がります。
つまりマットレスの快適さは、体圧分散性能だけでは判断できないということです。この点に注意しないと、本当に自分に合ったマットレスを選択することはできません。
まとめ
体圧分散性はマットレスには大切な性能ですが、マットレス選びの際に参考にすべき要素の一つにしか過ぎません。低反発マットレスの性能を紹介する際によく使われる体圧分散図は、横になってすぐに測定したもので、数時間後の状態を正確に表すものではないことに注意してください。
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